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2026年08月17日(月) ・読了目安 10分

キムチを使ったスープ・汁物レシピ5選|チゲ以外のあっさり仕立てで毎日飲みたくなる一杯

「キムチのスープ=チゲ」と決めてしまっていませんか。チゲは美味しいけれど、ずっしりとした濃さが毎日は続かないと感じる日もある。そういうとき、実はキムチは拍子抜けするほど、軽やかな汁物に向いている食材です。この記事では、チゲ以外のあっさり仕立てキムチスープを5種類、分量・手順・味の調整のコツまで具体的にご紹介します。朝ごはんにも、疲れた夜の一杯にも、すっと飲めるスープを探している方にぴったりの内容です。

白い椀に盛られたもずくキムチのすまし汁風スープ、湯気が立ち白ごまと小ねぎが散らされている
目次

なぜキムチスープはチゲ以外でも美味しくなるの?

キムチそのものに、すでに複雑な旨みが詰まっているから——これがすべての答えです。

キムチは漬け込む過程で乳酸発酵が進み、アミノ酸や有機酸が生まれます。魚醤やエビを使った本格キムチであれば、それ自体が一種の「海の出汁」を含んでいます。だからスープに加えると、鶏がらスープの素や昆布だしを別に用意しなくても、ベースの旨みが自然に出る。チゲのように濃く煮込まなくても、お湯に少量溶かすだけで汁物として成立するのはそのためです。

チゲが「キムチを主役にどっしり煮込む鍋」だとすれば、ここで紹介するスープは「キムチを調味料・隠し味として使う軽い汁物」というイメージです。量も少なくて済むので、冷蔵庫にキムチが少し残っているときこそ出番があります。

チゲ以外のキムチスープ、味が決まるポイントは?

「加熱しすぎない」と「塩分をキムチに任せて他の調味料は控えめに」——この2点を守るだけで、格段に飲みやすくなります。

  • 加熱は短めに:キムチを長く煮ると酸味が揮発し、風味のバランスが崩れます。みそ汁なら火を止める直前に加える、スープなら沸騰したらすぐ火を落とす——この習慣で、フレッシュな酸味と旨みが残ります。
  • 塩・しょうゆは後から少量で:キムチ自体に塩分があるため、最初から調味料を足すと塩辛くなりがちです。まずキムチだけで味見をして、足りなければ補う順番で。
  • 水よりもだし汁・豆乳・牛乳で溶くと丸くなる:お湯だけだとキムチの辛さがストレートに出すぎることがある。昆布だしや鶏スープ、豆乳を使うとキムチの角が丸くなり、あっさりしながらもコクが生まれます。
  • 仕上げにごま油を1〜2滴:スープの表面にごま油をほんの少し垂らすと、香りが立ち「ちゃんと作った感」が出ます。

キムチスープ5選|チゲ以外のあっさりレシピ

① キムチみそ汁(朝ごはんに一番合う基本の一杯)

最もシンプルで、飽きずに続けられるのがこれです。みそとキムチ、どちらも発酵食品なので旨みの相性は抜群。豆腐や豆もやしを加えるとボリュームも出ます。

  • 材料(2人分):水400ml、だし(昆布でも鰹でも)、みそ大さじ1弱、キムチ50g、豆腐1/3丁、長ねぎ適量
  • 手順:だし汁を沸かし、豆腐・長ねぎを加えてひと煮。火を弱め、みそを溶く。最後にキムチを加えて30秒で火を止める。
  • コツ:みその量はいつもより気持ち少なめに。キムチの塩分と酸味で、薄めのみそでもしっかり味になります。

② キムチ卵スープ(10分で作れる即席スープ)

忙しい平日の朝や、夜遅く帰った日のお供に。溶き卵を加えることでタンパク質も取れ、やさしくまろやかになります。

  • 材料(2人分):水500ml、鶏がらスープの素小さじ1(キムチの塩分次第で加減)、キムチ60g、卵2個、ごま油少々、白ごま適量
  • 手順:水を沸かし、鶏がらスープの素とキムチを加えて中火で2分。溶き卵を細く回し入れ、半熟になったら火を止める。ごま油・白ごまで仕上げる。
  • コツ:卵はゆっくり細く流し入れながら箸で大きく1〜2回かき混ぜると、ふんわりした仕上がりになります。かき混ぜすぎると細かくなりすぎるので注意。

③ キムチ豆乳スープ(辛さが苦手な人にも飲みやすい)

豆乳はキムチの辛みをやわらげ、コクをプラスしてくれます。韓国の「コングクス」に近いやさしい味わい。豆乳は沸騰させると分離しやすいので、温める程度で止めるのがポイントです。

  • 材料(2人分):無調整豆乳300ml、水100ml、鶏がらスープの素小さじ1/2、キムチ40〜50g、白菜や春雨(お好みで)、塩少々
  • 手順:水とスープの素でキムチを2〜3分煮る。豆乳を加え、沸騰直前(鍋のふちがふつふつする程度)で火を止める。塩で整える。
  • コツ:キムチの量を40gに抑えると辛さが控えめになり、豆乳のまろやかさが前に出ます。辛いのが好きな方は60gでも。

④ キムチと大根の中華風スープ(さっぱり食べたい日の汁物)

大根の甘みとキムチの酸味が合わさって、食欲がないときでもすっきり飲める一杯です。ごま油の香りが中華風らしさを加えてくれます。

  • 材料(2人分):水500ml、大根5cm(細切りまたはいちょう切り)、キムチ50g、鶏がらスープの素小さじ1、しょうゆ小さじ1/2、ごま油少々、小ねぎ適量
  • 手順:水とスープの素を沸かし、大根を柔らかくなるまで5〜7分煮る。キムチを加えて2分。しょうゆで味を整え、火を止めてごま油をひと回し。小ねぎを散らす。
  • コツ:大根をしっかり煮て甘みを引き出してからキムチを入れると、辛さと甘さのバランスが決まります。大根が固いうちにキムチを入れると全体的にシャープな味になりすぎます。

⑤ もずくキムチのさっぱりすまし汁風スープ(あっさりの極み)

キムチスープのなかでいちばん軽い仕立てです。もずくキムチのぷりっとした食感とキムチだれの旨みが、上品な一杯に仕上げてくれます。二日酔いの翌朝や、胃を休めたい日に飲みたくなる透明感のあるスープです。

  • 材料(2人分):昆布だし500ml(または水+昆布だしの素)、もずくキムチ60〜80g、しょうゆ小さじ1/2〜1、塩少々、白ごま、小ねぎ
  • 手順:昆布だしを温め、しょうゆで味を整える。火を止めてからもずくキムチを加え、30秒ほどで椀に盛る。白ごまと小ねぎを散らして完成。
  • コツ:もずくは加熱しすぎると食感が損なわれます。だしを温めてから火を止めた後に加え、余熱で馴染ませる程度で十分。もずくキムチの旨辛だれがだしに溶け出して、それだけで深みのある汁になります。昆布だしとの相性がとくに良く、うま味が重なって引き算の美味しさになります。

キムチスープを毎日続けるための「ストック」と「アレンジ」の考え方は?

毎朝スープを作るのが面倒に感じるなら、作り方よりも「準備のルーティン」を整える方が長続きします。

  • キムチを小分けに冷凍しない:キムチは発酵が進む食品なので、冷蔵のまま使うのが基本。ただし、使い切れないときは小さなタッパーに分けておくと、毎回袋から出す手間が省けます。
  • だし汁を多めに作っておく:昆布だしや鶏スープを500ml〜1Lまとめて作り、冷蔵保存しておくと、朝は温めてキムチを入れるだけで完成します。
  • 具材は「あるもの」で十分:豆腐・卵・ねぎ・大根・もやし——どれも冷蔵庫に常備しやすい食材です。具材をローテーションするだけで、同じキムチスープでも飽きにくくなります。
  • 辛さは「足す」より「引く」で調整:辛みが強すぎると感じる日は、豆乳や水を少し足して薄める、または仕上げにマヨネーズをひとすじ加えるとまろやかになります。逆に物足りなければ、ラー油やおろしにんにくを少量足すだけで引き締まります。

宮古島の海と、毎日の汁物のこと

宮古島では、冬から春にかけて海の中でもずくが育ちます。透明度の高い海の底で、ゆっくりと藻体が太くなっていく。そのコリコリとした歯ごたえは、陸で作られるものとはまるで別物です。

漁師さんから聞いた話では、その年の海水温や波の状況によって収穫量も時期もずれることがあるといいます。豊漁の年もあれば、思うように採れない年もある。それが自然相手の仕事です。

だからこそ、手に入ったときに大切に食べてほしいと思っています。三杯酢で食べるだけでなく、みそ汁の具にしたり、今回ご紹介したようなスープに加えたり。加熱するときは仕上げにさっと——その短いひと手間が、宮古島の海の食感をちゃんと食卓まで届けてくれます。

もずくキムチは、その宮古島産もずくを鶴橋の旨辛だれで漬けたものです。スープに加えると、もずくの磯の旨みとキムチだれの複雑な辛みが一緒に溶け出して、いつもと違う汁物になります。毎日の食卓に、そんな一杯があってもいいんじゃないかと思っています。

まとめ|チゲ以外のキムチスープ、まず一杯作ってみる

キムチスープのレパートリーは、チゲの外側に広がっています。みそ汁に混ぜる、卵と合わせる、豆乳で割る、昆布だしに溶かす——どれも難しい手順はなく、今日の夕飯からでも試せるものばかりです。

大切なのは、加熱しすぎないこと。そして最初から調味料を足しすぎないこと。キムチ自体の旨みと塩分を信頼すると、「引き算の美味しさ」に気づきます。

5種類のスープを紹介しましたが、どれか一つを今週試してみて、口に合ったものを自分のレパートリーに加えてみてください。もずくキムチをお持ちなら、⑤のすまし汁風スープが最も手軽でおすすめです。昆布だしを温めて、火を止めてから加えるだけ。10分かからない一杯が、毎朝の習慣になるかもしれません。

よくあるご質問

Q.キムチスープに使うキムチの量はどれくらいが目安ですか?

2人分のスープに対して40〜80gが目安です。キムチ自体に塩分があるため、最初は少なめ(40〜50g)から試して、味見をしながら調整してください。辛さや塩辛さが強ければ豆乳や水で薄め、物足りなければ少し足すと調整しやすいです。

Q.キムチはスープに入れるタイミングはいつがいいですか?

仕上げの直前、火を止める30秒〜1分前が基本です。長く加熱すると酸味が飛んでキムチの風味が薄れます。もずくキムチのように食感を大切にしたいものは、だしを温めてから火を止めた後に加え、余熱で馴染ませる程度で十分です。

Q.キムチスープの辛さが強すぎるときはどうすればいいですか?

豆乳や牛乳を少量加えるとまろやかになります。仕上げにマヨネーズをひとすじ混ぜるか、ごま油をほんの少し垂らすのも効果的です。みそ汁仕立てにする場合は、みその甘みがキムチの辛さを和らげてくれるので比較的飲みやすくなります。

Q.もずくキムチをスープに使うとき、もずくの食感は残りますか?

火を止めた後に加えれば、ぷりっとした食感が残ります。グツグツと煮込んでしまうともずくが柔らかくなりすぎて食感が失われるため、余熱で馴染ませる程度にするのがポイントです。食感を楽しみながら、もずくキムチのだれがだしに溶け出す旨みも一緒に味わえます。

Q.キムチスープに合わせる具材として特におすすめなものは?

豆腐・卵・大根・豆もやし・春雨がとくに相性がよいです。豆腐や卵はキムチの辛みをやわらげてくれ、大根はじっくり煮ることで甘みが出てキムチの酸味と対比が生まれます。豆もやしはシャキシャキ感が残るよう短めに加熱するとアクセントになります。

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菅 優介

この記事を書いた人

菅 優介 宮古島 太もずく漁師/運営統括責任者

宮古島で太もずくを作っています。もう何年もやっていますが、毎年出来が違っていまだに難しい。天気や海の状態次第で、自然には敵わないなと思う日々です。それでも良いもずくが採れた日は、仲間とのお酒が格別。透明度の高いきれいな海で、旬の時期に手摘みして、選別から加工までひとつひとつ自分たちの手でやっています。味には自信があります。

SNS・参考リンク: https://www.instagram.com/irie_marine.miyakojima/?locale=ja_JP

鶴橋商店

監修

鶴橋商店 大阪・鶴橋の老舗キムチ専門店(創業1956年)/もずくキムチ製造監修

大阪・鶴橋で1956年の創業から70年、本場仕込みのキムチと韓国惣菜を作り続けてきた専門店です(株式会社鶴橋商店)。長年の味づくりの技と宮古島の生もずくが出会って、太もずくに一番合う味を、試作を重ねて探しました。もずくキムチの仕込みと味の監修を担っています。

SNS・参考リンク: https://www.tsuruhashishoten.com/

▶ もずくキムチをもっと楽しむ、ちょい足しレシピ(まとめを読む)

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